
ようやく先週、福岡市美術館で開催中の「未来をひらく福澤諭吉展」に行って来ました。
すでに中盤を過ぎ平日昼間でしたので年配の方が多かったです。
写真は買ってきた図録。かなりな厚みで内容も詳しく、センスもよく、これで2,500円はお得感あり。それに表紙写真がお札のお顔ではなく青年諭吉だったのが良かった! 福澤さんは当時男子の平均が159cmだったのに170cm以上もあったのでパリやオランダで撮った写真は意外とカッコよいのです。
さて、展覧会ですが、第6部構成で、沢山の貴重な資料にじっくり見ていたら時間が足りなくて最後の門下生の美術コレクションが駆け足になりました。行かれる方はたっぷり時間を取って下さいね。
第1部で展示されていた福澤さんが使った机、食器、眼鏡、煙草盆、(股引も^^)・・・を実際見るとその存在を身近に感じます。福澤さんには9人(男4、女5)の子どもがいたのですが、男女の分け隔てなく家族の団欒を大切にし、子どもたちの家庭音楽会を開いたり、子どもにわかり易く物語りを書いてやったり(「ひびのをしえ」)、訪れた西欧の影響を受けたでしょうが、明治にあってこの家族像は本当に先進的だと思います。今の子育ての参考になりますね。
一緒に行った母は「あの時代に全て子どもが女でもちっとも構わない、なんていう考え方、ほとんど誰もしなかったはず。」と、驚いていましたが、本当に福澤さんは新しい男女感を先導した方でした。
私、心からこの展覧会で多くの方が改めて「福澤諭吉」に出会ってほしいなあと思うのです。
名前もお顔も有名で「学問のすすめ」も名前だけは知っていても、真に何を考え、何を説き、そして何を成したかは知らない方が多いと思います。
私はこの歳になってようやく「何故、学ばなければならないのか」の答を福澤さんから学びました。
最後に、図録にあるニューヨーク州立大学哲学科教授のデヴィッド・A・ディルワース氏のエッセイが、福澤諭吉が今の我々にどんな知恵を授けてくれているのか要約されていますので引用します。
先入観を持たずにすべてを学ぶこと、利点と不都合とを客観的に分析すること、自らの能力と弱点(とくに弱点)とをわきまえること、真の問題と真の危機を判断すること、良識を発揮すること、説明し、説得し、卑劣な行いで身を危うくすることを避け、一つの道を選び、それにひたすら従うこと。目指すは公共の利益であり、権利の獲得ではない。